第71回研究会Seminar

ご挨拶

第71回日本消化器画像診断研究会
当番世話人 山上 裕機
(和歌山県立医科大学外科学第2講座 教授)
第71回日本消化器画像診断研究会
当番世話人 北野 雅之
(和歌山県立医科大学外科学第2講座 教授)

 このたび第71回日本消化器画像診断研究会を2019年9月20日(金)、21日(土)の2日間にわたり和歌山市のダイワロイネットホテル和歌山で開催させていただきます。
 本研究会は1983年に第1回が東京で開催されて以来、肝胆膵を中心とした内科学、外科学、放射線医学、病理学などの医師が一同に会し、画像診断と病理、そして適切な治療法について横断的に勉強するという特徴を持つ研究会です。このような歴史ある本研究会を当番世話人として開催させていただくことは、和歌山県立医科大学にとりまして本当に光栄なことであり、このような機会を賜りましたすべての会員の先生に教室を代表して心より御礼申し上げます。
 本研究会は「病理学的な裏付けがあり、且つ明瞭な画像のある症例を提示」と研究会ホームページにもありますように、肝胆膵疾患に対していかにして的確な診断および治療を行うことができるかを討論する会であり、極めて詳細な、かつ、率直な討論が展開されます。このため、発表時間より討論時間を長く設定して活発な討論を行うという大きな特長を持っております。臨床医と病理医の間で画像診断と病理診断を精緻に対比させることは、その疾患の本質に迫るとともに術前の適切な治療方針にフィードバックすることができます。ベテラン、若手関係なく徹底的な白熱した議論は、時に時間の経過を忘れさせ、診断と治療の向上および最先端知識の普及に多大な貢献をもたらします。特に若手医師は画像所見の細かな見方および画像所見がどのように病理所見に反映されるのかを学べるたいへん貴重な機会であります。
 和歌山県立医科大学は、医聖、華岡青洲にゆかりのある大学です。その言葉に「内外合一、活物窮理」があり、「外科を行うには、内科すなわち患者の病態を十分に把握した上で治療すべきである。治療の対象は生きた人間であり、深く観察して患者自身やその病の特質を究めなければならない」という意味です。本研究会は、まさに治療方針を決定するための「内外合一、活物窮理」を会場全体で行う研究会であります。また、今回は消化器外科と消化器内科が合同で主催させていただくこととなりますので、治療方針・切除範囲決定まで議論できるような機会になることを期待しております。さらに、画像コメンテーター、病理コメンテーターに加えまして、第70回で初めて導入されました内視鏡コメンテーターにもコメントを求めて、多方面から活発な議論を行っていただきたいと考えております。
 私たち内科学第2講座および外科学第2講座教室員一同、先生方にとって実りある大会となるよう誠心誠意準備いたしました。また、和歌山で本研究会を初めて開催させていただくこととなりました。海・山の幸に恵まれた和歌山の名産も満喫いただけるよう努力いたしますので、是非とも多くの先生に奮ってご参加賜りますよう宜しくお願い申し上げます。