第72回研究会Seminar

ご挨拶

第72回日本消化器画像診断研究会
当番世話人 力山 敏樹
(自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科)


 この度、第72回日本消化器画像診断研究会を令和2年2月29日(土)に大宮にて開催させていただくことになり、大変光栄に存じますとともに、このような機会をお与えいただきました関係諸方面の先生方に心より感謝申し上げます。
 私は、基礎研究は肝膵同時切除後の肝再生研究、米国国立癌研究所(NCI/NIH)において癌抑制遺伝子治療、転写因子機能解析等の研究を行いました。一方、臨床研究は、常に胆膵疾患をメインテーマとしてきました。胆道癌の画像診断、肝門部解剖変異などの研究を行った後、さらにこれらを発展させていく形で、胆管癌術前化学放射線療法の安全性・有効性の検討、最近非常に注目を集めている切除可能膵癌に対する術前化学療法の有効性の検討、などの研究を推進してきました。言うまでもなく、これらの最先端の胆膵疾患の臨床研究には、本研究会の理念が謳うとおり「消化器内科、消化器外科、放射線科、病理の医師が一堂に会し、肝胆膵を中心とした症例の画像診断を勉強」し、一例一例に適切な術前診断、緻密な手術、綿密な病理検査を行い、症例を地道に蓄積していくことが必須です。第72回日本消化器画像診断研究会でも消化器疾患に携わる若い先生方に多数参集いただき、数々の珠玉のような症例を目に焼き付けていただいた上で、各分野のエキスパートの意見、熱のこもったディスカッションを聞くところから、新たな着想が生まれ、次世代の臨床研究の第一歩が始まることを心から期待しています。
 大宮には、明治天皇が東京入都の4日目に武蔵国の鎮守・勅祭の社と定め、関東の神社の中で最初に親祭を行った武蔵国一宮氷川神社が鎮座します。研究会会場があるさいたま新都心から氷川神社まで延びる氷川参道は、ケヤキを中心としたおよそ700本の樹木とともに南北約2キロメートルにわたり続いており、快適な散策コースとなっています。また、全国の鉄道ファンのメッカ・鉄道博物館も近隣にありますので、是非、研究会の合間、時間が許せば足を運んでいただき、早春のさいたまを楽しんでいただきたいと思います。
 私たち自治医科大学附属さいたま医療センター一般・消化器外科教室員一同、先生方にとって実りある研究会となるよう誠心誠意準備いたしました。多くの先生方のご参加を心よりお待ち申し上げております。