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O-22 膵胆管合流異常に、胆嚢癌および胆管癌が合併した重複癌の1例

○野口 春菜1)、福地 聡士1)、東 祥史1)、草津 工喜1)、和田 蔵人1)
林 友和1)、白鳥 敏夫2)、橋本 拓造2)、蒲地 綾子3)、村上 和成4)
1)大分市医師会立アルメイダ病院 消化器内科、2)大分市医師会立アルメイダ病院 外科、3)大分市医師会立アルメイダ病院 臨床検査科、4)大分大学 消化器内科学講座


 症例は59 歳、女性。近医のエコーで胆管拡張、および胆嚢の腫瘍性病変を指摘され、当院受診となった。腹部エコーでは、胆嚢底部~頸部にかけての36 × 12 ㎜大の広基性腫瘍性病変を認めた。肝内胆管拡張認めた。造影CT 所見は、胆嚢体部~底部に良好な造影効果を示す腫瘤性病変および総胆管(膵内胆管頭側)に、肝内胆管の拡張を伴う漸増性の造影効果を示す壁肥厚(長径10 ㎜大)を認めた。MRI では、胆嚢体部~底部に良好な腫瘤性病変を認め、拡散強調像で高信号を呈していた。総胆管(膵内胆管頭側)に拡散強調像で高信号を示す結節性病変(長径12 ㎜)を認め、上流胆管の拡張伴っていた。EUS では、胆嚢底部~体部の広基性腫瘍、および総胆管、膵内胆管頭側レベルでの腫瘍による閉塞を認め、EUS 上は両病変に連続性を認めなかった。ERCP では、遠位胆管に閉塞像を認め、胆汁中のAMY6388U/L と高値を認めた。膵胆管合流異常症、胆嚢癌、遠位胆管癌の重複癌と診断した。当院外科にて亜全胃温存膵頭十二指腸切除術施行された。病理に関しては、胆嚢病変は、adenocarcinoma, hep, Nodular-expanding type, por1 > tub2, > por2, pT2a(SS),pPV0, pA0, INFb, ly1b ,V1a, Pnla , EM0 遠位胆管病変は、adenocorcinoma, Bd, flat-infiltering type, tub1 > por2 > tub2, pT2, pPV0, pA0, INFc, ly1b, V1a, Pnla, DM0, HM1, EM0 で胆嚢癌、胆管癌の重複と診断した。
【討論】 病理、画像上、両病変に連続性がないと判断したが、重複癌でよいか?