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P-20 膵・胆管合流異常術後、膵尾部ITPCに1切除例

浅野 之夫、荒川 敏、志村 正博、林 千紘、越智 隆之、神尾 健士郎、河合 永季、安岡 宏展、東口 貴彦、伊東 昌広、堀口 明彦
藤田医科大学 ばんたね病院外科


【はじめに】ITPN は膵管内に管状乳頭状を呈して増殖し、粘液産生が乏しい腫瘍である。今回、我々は胆嚢癌合併、膵・胆管合流異常、胆道拡張症術後の膵尾部ITPC の1切除例を経験したので報告する。【症例】79 歳、女性。【主訴】特に無し【既往歴】2016 年9 月、上記疾患にて胆嚢床切除、拡張胆管切除、胆管空腸吻合術施行。(Patho:pT2(SS),pN0,pM0:Stage Ⅱ)【現病歴】術後外来通院中、CT にて膵管拡張認め精査施行。【血液生化学所見】CEA の軽度上昇を認めた。【画像所見】MD-CT:膵尾部主膵管に軽度膵管拡張を認める。MRCP:膵尾部主膵管拡張あり。EUS:膵体部に13x8mm の低エコー腫瘤を認め、同部位より尾側の主膵管は軽度拡張している。ERCP:膵体部主膵管にて途絶を認める。【細胞診所見】adenocarcinoma【手術所見】膵体尾部移行部に硬い腫瘍を認め、脾臓合併膵体尾部切除術を施行。【病理所見】主膵管内に径5mm 程度の白色充実性腫瘍を認める。同腫瘍は高円柱状異型細胞が乳頭状、あるいは腺管構造をとって増生している。また粘液産生は認めない。免疫染色ではMUC1(+/-)、MUC2(-)、MUC5AC(-)、MUC6(-) であった。以上より、ITPC と診断した。【討論】上記病理結果よりITPC と診断している。免染結果がやや弱い。本疾患はITPN で問題ないか?